「SMAP」と書かれたTシャツ、販売&購入してもいいの? “非公式応援グッズ”の境界線を弁護士に聞いてみた

2017.9.25

――「SMAP」という名前には“商標権”があるため、取り扱いには十分気をつけた方が良さそうですね。では、「SMAP」という名前を使用せず、例えば「ファンが描いたメンバーの似顔絵」を使用したグッズは、法律に触れる可能性があるのでしょうか。

山岸氏 似顔絵には新たな“著作権”が発生するので、作画した本人の権利が保護されます。よって、原則的には問題ありません。また、個人が撮影した写真も被写体本人がNGを出さなければ、使用すること自体法律的には問題ありません。

――グッズを作る際には、“商標権”と“著作権”が絡んでくるということですね。「違法」とされたものも含め、法律的に問題がある、または“グレー”なグッズを購入または受け取ってしまった場合、購入者側に罰則が科される場合はあるのでしょうか。

山岸氏 購入した側に刑罰が科されることはほとんどないのですが、大量に・頻繁に購入している場合は、「業務」として買っていると判断され、刑罰が科される可能性があります。

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 つい最近では、音楽デュオ・コブクロの一部ファンが、オフィシャルロゴやアーティスト写真を無断で使用し、非公式グッズを制作・販売していたことが問題になった。コブクロの所属事務所・ミノスケオフィスコブクロは、公式Facebookページにて「肖像権・著作権を有するデザインを許可なく安易に使用し、常識を逸した制作活動を行なっている」として、制作・販売元を名指しで指摘。「制作物の即刻の回収と掲載中の関連記事の削除を依頼いたしました」としている。さらに、「このままですと、許容できる常識の範囲で楽しまれていた方含め、全面的に個人でのグッズ制作を禁止せざるを得ません」と、この件に直接関わりのないファンにまで影響が及ぶことを警告している。

 作った人にとっては純粋な“応援”のつもりでも、“違法”になってしまっては元も子もない。これからも節度のある行動を取りながら、ファンコミュニティを楽しみたいものだ。

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