■作品の評価

　「運動会」を詠むにあたり、種目・競技・場面・音・感触・匂いなど、いろいろな切り口がある中から、「手の感触」「火薬の匂い」の2つに絞って象徴しようとした意図はわかるため、「そこは褒めたいと思いますね」とまずは褒め言葉から入った、俳句の夏井いつき先生。しかし、東国原からも指摘された「中七の字余り」については、「そろそろ覚えてくれてもいいんじゃないかな」と、顔をしかめられていた。

　恒例の夏井先生の添削は、「力む手に　火薬の匂う　運動会」。中七の「匂い」を「匂う」とすれば「の」が取れて1音り「火薬の匂う」となることで、字余りが解消される。さらに、上五も合わせ「力む手に　火薬の匂う」と助詞を変更。「運動会は『力む手』と『火薬の匂い』が印象的だ」と“定義”するだけで終わっていた宮田の句が、たった1音削り2音変更しただけで、実際に運動会に参加しているような臨場感を持つ句に生まれ変わった。

■結果

　結果は第3位の「凡人」査定に。とはいえ、宮田は「才能アリ」の73点まであとわずかの65点を獲得し、点数だけ見ればかなり惜しい結果であった。「凡人的なところでウロウロはしてるけど、1つずつ小さく前には歩いてるような感触はありますよ。このまんまもうちょっと歩幅上げてくれたらな」と、厳しくも優しい夏井先生の言葉も。MCとして宮田の歩みを見ているお笑い芸人・ダウンタウン浜田雅功からも「ちょっとお前、小股すぎるねん！」と、熱い激励を受けていた。「そうですね～！」と本人も悔しそうだったが、今後は宮田の“大股”での躍進が楽しみだ。

＊＊＊『プレバト!!』とは……複数の芸能人・著名人が特定のテーマにそって、俳句や生け花、水彩画などの才能を競う番組。毎週20％に迫る高視聴率を記録している同番組には、Kis-My-Ft2、Sexy Zone、A.B.C-Zなどのジャニーズアイドルも出演しており、多彩な才能を発揮し（または発揮できず）、番組を盛り上げている。

　この番組では評価の基準として、「才能アリ」「凡人」「才能ナシ」と3つのランクが設けられ、その道のプロが作品をジャッジする。また、「才能アリ」の評価を受けた中でも特に優れた成績を残した人は、「特待生」へと“昇格”する。「特待生」はさらに「5級～1級」「名人」そして最高位の「師範」と細かく分けられ、スキルアップを目指している。