『陸王』最終回、「優秀なビジネスマンではない」演技で視聴者を感動させた風間俊介

2017.12.26

かざポンの演技はこういう企業ドラマにぴったり!



 風間俊介が出演するドラマ『陸王』(TBS系)の最終回が12月24日に放送され、視聴率は前回より4.8ポイントアップの20.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だった。



 本作は埼玉県行田市で100年以上続く老舗の足袋メーカー「こはぜ屋」を舞台に、会社存続をかけてランニングシューズ「陸王」の開発に心血を注ぐ人々を描く企業ドラマ。風間が演じるビジネスマンの坂本太郎は、かつて銀行でこはぜ屋の融資担当を務めていたが、今は投資会社に転職。陸王製造のためにこはぜ屋が巨額の設備投資を必要としていることを知り、世界的アウトドア用品メーカー「フェリックス」による買収話をこはぜ屋社長・宮沢紘一(役所広司)に紹介する。交渉は順調に進展するかに見えたが、フェリックスに買収された企業がその後どうなったかを坂本が調べたことで、宮沢の態度が一変。“買収ではなく業務提携”を逆提案し、それがフェリックスの社長・御園丈治(松岡修造)に却下されると「後悔されるのはあなたのほうだ」と迫った。

 御園もその後思い直し、最終回では再び宮沢と坂本をフェリックスに呼び出す。そして、設備投資の資金として3億円を融資し、3年間はフェリックスからシルクレイの発注を保証すると持ち掛けた。ただし、5年後に3億円を返済できなかった場合は「有無を言わさず傘下に入ってもらう」というのだ。

 ここですかさず坂本は、「お金が用意できなかった場合には、銀行から融資を受けて返済しても構わないのか」と御園に確認する。要は借金を借金で返すという手法だが、ここ一番の交渉の場面で冷静に相手に条件面を確認するあたりは、さすが元銀行マンといったところ。前回は宮沢に買収話を紹介しておきながら、ギリギリになるまでフェリックスの実績を調査していなかったという失態も明らかになったが、こはぜ屋を思う気持ちはいつでもまっすぐである。

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