香取慎吾の名前が『東京スポーツ』（5月10日付）で取り沙汰されています。焼肉チェーン店「焼肉酒家えびす」で、衛生的に問題のある生肉によって4人が死亡した集団食中毒事件に関連する記事です。

香取と「えびす」は何の関係もありません。ただし、香取の出演している番組に道義的な責任が求められているのです。

今回の事件、「焼肉酒家えびす」の責任は当事者として免れることはできませんが、それだけでなく、店を宣伝した形になったテレビ番組についても批判が厳しくなっています。

もっとも問題になっているのは、羽鳥慎一アナが司会を務める『人生が変わる1分間の深イイ話』（日本テレビ）。

出演者が審査員になって「話」をチェックする番組ですが、「えびす」の“激安価格でキメ細かな心配りができた”ことについて、批判的な役割を受け持っている島田紳助も含めた10人の出演者が全員「深イイ」と店を評価。

それを見て多くの家族が食事に行き、結果として2人のお子さんを含む4人が亡くなったことで「富山・福井両県警による合同捜査本部も関心を寄せている」（『東京スポーツ』）と報じられています。

ところが、「えびす」を取り上げた番組はこれだけでなく、同番組の情報を後追いするように、『news every.』（日本テレビ系）、『FNNスーパーニュース』（フジ系）、そして香取慎吾が編集長役を務めるニュースバラエティ『smaSTATION!!』（テレビ朝日系）も同店を紹介しています。

『smaSTATION!!』はサイトから同店の話を削除して“なかったこと”にしている、と同紙では批判的に結んでいます。

『完全保存版　ジャニーズの歴史　光も影も45年』には、過去に起こったSMAP持ち番組のトラブルが書かれています。

03年には、『SMAP×JAPAN～MADE IN JAPAN～』で、北朝鮮の脱北者一家の駆け込みのパロディを放送して視聴者から抗議が殺到する騒動がありました。

04年には『SmaSTATION-3』で、インスタントラーメンが脳こうそくにつながると誤解を与えかねない内容を放送。それに対して抗議した業界団体「日本即席食品工業協会」（安藤百福会長＝当時）に謝罪したことがあります。

それらは、放送によって視聴者に死傷者や健康被害が出たわけではありませんから、今回はその点でより深刻です。

『人生が変わる1分間の深イイ話』は、打ち切りにすべきだという声が上がっていますが、そうなると“後追い”した『smaSTATION!!』も責任が問われざるを得ません

みなさんは、どう思いますか。