ジャニーズ事務所のグループデビュー制は間違っているの?

2011.10.16

山下莉奈が兄・山下智久を庇い立てたブログ「maharo2」の記事が厳しく批判されています。

「でも8年間と言う年月の忍耐があったのも分かってほしいです...。私には想像も付かないほどの色んな事を抱えていたんだと思います...」

山下本人の記事でなくても、少なくとも実妹である山下莉奈が兄を見てそう感じた、ということが書かれているわけですから、兄も兄なら妹も妹、という批判は当然かもしれません。

今回の脱退は赤西仁の“啓蒙”ではないといいますが、赤西もジャニーズ事務所の方針に対する批判を公の場で述べたことはあります。かつての仲間、亀梨和也を「爬虫類」呼ばわりしたことが新聞にかかれたこともあります。今回における赤西の影響がどうあれ、少なくとも赤西自身にとっても、KAT-TUNは“忍耐”だったようです。

では、彼らにとっての“忍耐”なるものは、それほど悪いことなのでしょうか。だったら、最初から彼らはソロデビューさせるべきだったのでしょうか。

ジャニーズ事務所は、創業以来、歌って踊れるタレントによる「全員スター制」のグループデビューが基本であり、ソロ活動はグループに所属しながらのものになっています。

今やタレントを束ねる立場の近藤真彦も、正式なグループではないかもしれませんが「たのきん」というユニットの一員であったし、今は事務所一の期待の新星、中山優馬もNYCという3人組でデビューさせました。

理由は、ジャニーズ事務所が「ファミリー」を売り物にした事務所であること、グループにすることで、ソロでは立ちにくい個々のメンバーのキャラが個性として生きてくることなどが考ええられます。

赤西のような気分屋や、山下のような“職人肌”も、亀梨和也や小山慶一郎と組ませることで積極的な評価を与えることができたともいえます。

最近でこそ、生田斗真が頭角を現していますが、ジャニーズ事務所は、これまでソロのプロモーションにおいていい結果を出していません。

過去のソロデビュー者を見ると、永田英二、葵テルヨシ、森谷泰章、未都由、赤木さとしなど、ジャニーズファンでも聞いたことがないかもしれないB級歌手がぞろぞろ出てきます。

成功した人もいないわけではありませんが、郷ひろみや豊川誕、川崎麻世、井上純一などは、これからというときにみな事務所を出て行ってしまいました。その中で移籍が成功したと思われるのは、郷一人です。

山下らは事務所を離れたわけではありませんし、もともとグループに所属していたわけですから、彼らとソロになった経緯は異なります。

ただし、これからはグループ他者との兼ね合いで評価されることはなく、自分の力で自分を売っていく必要があります。

グループを離れた。だから一人で自由に行動できる。これだけの単純な理由で山下が脱退したと決め付けることはしませんが、いずれにしても真価が問われる厳しいポジションに自ら飛び込んだことは間違いありません。

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