4月7日放送の『SMAPがんばりますっ！　2012』（テレビ朝日系）は、3時間の生放送でした。中居正広は一年がかりで草なぎ剛にドッキリを仕掛け、木村拓哉は24時間に10個のアルバイトを掛け持ち。香取慎吾は綾小路きみまろに弟子入りし、稲垣吾郎はカラオケで全国1位を取ることに挑戦。これらのガチなチャレンジも見ものでしたが、その間VTRで放送された「SMAP初めての交換日記」では、5人それぞれが「ごめんなさい」と「ありがとう」のテーマにそってメンバーについての心情をつづり、普段は見られない素顔を覗かせました。

稲垣は草なぎへの「ごめんなさい」として、高校時代、一緒に登下校していた電車内でヤンキーに絡まれたエピソードを明かしました。「当時から正義感が強かった」という草なぎがヤンキーに立ち向かう一方で、争いごとが苦手な稲垣は、なんと草なぎを車内に残し次の駅で下車。薄情にも自分だけ逃げ去ったことを告白し、メンバーも爆笑していました。

草なぎの男っぽさは今も健在だそうで、「すっごい男気あるよね。曲がんないよね」と中居も頷くほど。一方稲垣への「ありがとう」の日記では、草なぎの謹慎期間中に稲垣が2度も自宅を訪れ、「栄養のあるもの食べよう！」と高級なウナギや寿司を差し入れ、一緒に食べたという温かいエピソードも。草なぎは、「吾郎さんが醸し出しているその温かい空気感は誰にも真似できません。これからもそばにいて、和ませてください。吾郎さんは僕にとって、最高の人生の先輩です！」とつづっていました。

また、中居が潔癖症であることはこれまでも散々場面で語られてきましたが、香取は今回の日記で、中居の車が土禁であったにも関わらず実は靴を履いたまま乗っていたことや、中居の部屋に遊びに行くとまず全身シャワーを浴びるように言われていたものの、実はちゃんと浴びたことがなかったことなどを謝罪しました。稲垣は中居のリーダーとしての一面に感謝。「裏でいろいろ頑張ってくれているのを、僕は知っている。なのにそういうところを一切見せない。それがスゴイ」とつづります。

2001年に公務執行妨害と道路交通法違反で逮捕され、その後記者会見を開いた稲垣ですが、その際、「大人としての言葉を伝えるんだよ」と中居から伝言を受けたそうで、「24年間SMAPをリーダーとして率いていることで、苦悩やストレスはすごかったと思う」「感謝しても感謝しきれない」と中居を労いました。が、中居はこういう空気が苦手なのか本当に覚えていないのか、「言った覚えはありません。たぶん違う人じゃない？」と茶化していました。

またこの交換日記では、木村が、年少組の草なぎと香取から絶大な支持を得ていることが明らかに。草なぎから木村への「ごめんなさい」では、「木村君は僕にとって、超がつくほどの兄貴です！」「20年以上一緒にいるのに、いまだに木村君に会うと緊張する」などと、木村への敬意が書き表されます。かつて草なぎは「ライブのリハーサルで手を抜いたり、二日酔いのままのぞんでいたこともあった」そうで、ドジョウすくいのように、二日酔いの顔をタオルで覆っていたとのメンバーの証言も。それを見ていた木村はいつも「お客さんはそんな剛を見に来てるんじゃないぞ！」とたしなめていたそうです。

また、木村から草なぎへの「ありがとう」では、木村はSMAPを「他じゃありえないくらいに体積の変化する、立体パズルみたいなチーム」と表現。草なぎが参加した映画やドラマ、舞台を見ると、「こいつ、とんでもねぇ爪光らせてんじゃんか！」と思うけれど、SMAPの現場ではその爪をあえて出さずに、チームのバランスを取ってくれていると語りました。また、2009年に公然わいせつ罪で逮捕されて以来、禁酒をしている草なぎに対しては「ちょっと前にバカしてから、余計なことも考え過ぎなんじゃない？　今年のライブが成功したら“カンパイ”しようぜぇ～!!」と語り、これを聞いていた草なぎは目を潤ませます。「ちょっと言葉が見つからない……」「やっぱり木村くんは、（ちゃんと）見てくれてる」と、生放送中に言葉を失うほど感動していました。

また、香取から木村への「ありがとう」はまるでラブレターのよう。「いきなりですが、ありがとう。かっこよくて、ありがとう。男らしくて、ありがとう、力強くて、ありがとう」と、冒頭から“大好き！”という感情が溢れます。小学生のころ、小銭をポケットにしまっていた香取に「これ使えよ！」と革の財布をくれたそうで、その木村がくれた人生で初めての財布を24年も大切に使っているといいます。修理に出すだけでなく、自分でも縫うなどしてメンテナンスしているそうですが、画面に映し出された黒い財布はやはり24年なりの年季モノ。かなりクタクタな様子に、木村は先日「“いいかげん財布かえろよ”と言って、その財布に似たのをくれた」そうで、さすが、草なぎからも兄貴と呼ばれるほどの面倒見の良さですよね。「木村拓哉っていう存在が同じグループにいる。心強いです」「日本一の男がSMAPにいてくれて、ありがとう」などと、同じグループにいながらも木村への憧れを隠さない香取。木村からもらった財布はきっと、一生モノのお守りのような存在なのでしょう。

一方木村は香取への「ごめんなさい」で、SMAPの中で一番末っ子にも関わらず、小学生のころからメンバー全員に次の日の集合場所と時間を連絡し、今ではライブの内容、構成、衣装、ステージングなどを担う香取に、「正直、こんなめんどくせぇ奴らを相手に、ものすごく大変なことをしてくれている」と評価。そんな香取に、「“ありがとう”を言えなくて“ごめんなさい”」とつづりました。日記の最後は、「一番のしっかり者へ。拓哉」と締めくくられており、香取は「ヤバイじゃないですかぁ！　うれしい！」と目を潤ませて大喜びしていました。

結成から24年。初めて明かされたお互いの胸の内に、恥ずかしさや照れを滲ませる姿がとても印象的だったSMAP。最後に中居はスタジオのファンを前に、「たまの浮気は許します。若い子っていいですもんね。でも帰ってきてください。気にしていてください。そばにいてください」と語りかけて涙を誘いました。40代に突入するメンバーも出てくる中、“立体パズルみたいな”彼らがどんな風に変化していくのか？　これからも楽しみにしたいと思います。