7月2日放送の『百識王』（フジテレビ系）は、Kis－My－Ft2藤ヶ谷太輔の「藤ヶ谷の絵心を直そうスペシャル」完結編。今年3月の放送で絵心がないことが発覚した藤ヶ谷に、前回の放送から特別講師としてヤポンスキー・こばやし画伯を招き、指導が開始。しかし、前回は改善するどころかますます絵心のなさが露呈するばかり。「馬に乗る人」の絵には、こばやしから「二次元のバケモノ」の称号まで与えられたのでした。

しかし今週は、さらに具体的な改善策が提示されます。最初にこばやしが伝授したのが、「YとWを使うだけで、ほぼすべての動物が描けるようになる」というもの。動物の鼻から口にかけてをY、口をWで描くと簡単に動物らしくなるという裏技なのですが、藤ヶ谷はその話を聞いてすぐに「これ、やっていいっすか？」と描き始めます。そんな藤ヶ谷の気合が見られたのは意外な場所。V6井ノ原快彦が「見てください、あのつま先」と指摘します。イスに座り無言でスケッチブックに挑む藤ヶ谷の足元は、なんとナゾのつま先立ち。必死さが伝わります。



こうして描き上げたウサギと猫は、先生のお手本に近い完成度。スタジオからは「おおー！」「かわいい！」「さっきまでの藤ヶ谷じゃない」などと絶賛されます。しかしウサギの耳は二等辺三角形のように尖っているため、井ノ原からは「耳が痛そうだけどね」ともっともな意見も。こばやしによれば、「組み合わせさえ覚えれば、絵はすぐに描けるようになる」とのこと。例えば動物の脚の描き方を知らない藤ヶ谷は、音符を使うことでうまく描けるようになるそうなのです。前回同様「馬」を描く場合、まずは二連八分音符を描き、そこに肉付けをすることで手前の脚が完成。奥の脚は後から描くことで、遠近感が出るのだとか。この説明を聞いたそばからすぐにペンを走らせる藤ヶ谷。そして本人が「成長してますよ」と自信満々で披露した馬の脚は、前回とは大違い！　やたら尻が突き出た美脚な馬ではありますが、遠近感もあり、それが馬の脚だと容易にわかります。

そして今度は、馬の顔を描いてみることに。こばやしの手本では、先程登場した「Y」を活用しています。が、ここで藤ヶ谷が披露した絵はホラーそのもの！　まったく馬に見えない恐竜のような生き物は、口が上下に分かれており、なぜかそのキワから「Y」が生えています。「Y」は鼻と口だったはずですが……。この絵を見た出演メンバーは、あまりのキモさに大爆笑。「そのYはなに？」「筋？　血管？」と聞かれた藤ヶ谷は、「オレは先生が（『Y』って）言ったから無理矢理『Y』入れたんですよ」と責任転嫁。しかしながら、前回描いた馬の絵と比べてみると雲泥の差。井ノ原は「どっちが馬かって言ったら……顔は見ないでね！」と茶化していましたが、本人は「この成長ぶりすごくないですか？　自分で言うのもアレですけど、めっちゃスタイルいい馬ですね」と満足そうでした。

さらにこばやしから「どんなにヘタな絵でも、最後にサインを書くだけで芸術的に見える」という秘技が明かされ、前回描いた「馬に乗る人」にサインをすることに。本人は「味が出ましたわ！」とのことでしたが、サインにまで絵心のなさが飛び火。井ノ原から「サインもお前、大丈夫？」と心配される始末。

続いての最終テストには、前回、藤ヶ谷同様に絵心が怪しかったHey!Say!JUMP岡本圭人とジャニーズJr.真田佑馬も参加。お題は「犬の散歩をする人」と難易度は高めです。藤ヶ谷は再びすぐに絵を描き始めるかと思いきや、「先生！　さっき犬やってないよ！」と、動物の描き方は教えてもらったのに、犬の描き方は教えてもらってない！　と主張。応用力のなさまで露呈してしまいます。

さて各自の絵を披露。英語ができる岡本の絵は、サインのうまさでまとまりを出します。が、描かれた女の子はなぜか犬にリードを2本つなげており、そのため犬がマリオネット風。また真田はというと、「学んだことを活かさないと」と言いながら自分の絵に大爆笑。「関節を意識すると良い」というこばやしのアドバイスから、各関節に丸を描いてしまった真田。井ノ原いわく、それはまるで「肩パッドと肘当てみたい」で、顔のパーツのバランスもおかしい。また、お題は「犬」のはずが、描かれているのはどう見ても「猫」でした。

ここでこばやしが「（人と犬）両方描いてからリードは描いたほうがいい」と加えると、「先生それ先に言ってほしかったっすわ！　それ重要だよね！」と文句を言う藤ヶ谷。それもそのはず、藤ヶ谷の描いたリードは「犬」の体を貫通しているじゃありませんか。真田同様、「人」の関節には丸が描かれており、しかも向かって右側に太陽があるにもかかわらず、体の両わきに影が……。また動物の脚を描く際には音符を描くといいという先生のアドバイスには従ったものの、その脚は進行方向とは逆。またしてもホラー作品の出来上がりです。

また「余白に良い言葉を入れるとさらに絵に味が出る」とのことで、藤ヶ谷も自分の絵にひと言加えることに。そして書かれた藤ヶ谷のひと言は、「絵って……楽しいよ」。表情のこわばったロボット風の人が、太陽に照らされ、ナゾの生き物を連れながら「絵って……楽しいよ」とつぶやくという超シュールなこの作品に、メンバーは「ヤバイ」「すげぇ刺さる！」「これ飾りたい家に！」と大興奮。これまで、絵心のなさからあまり絵を描いてこなかったという藤ヶ谷ですが、この企画を通し、「『うまいヘタが絵じゃないよ』っていうことを、オレは今日伝えられたんじゃないかな」と、まるで任務をまっとうしたように満足げ。あれ？　たしか主旨は、「絵心改善」だったような……。

こばやしによれば、「すぐに絵がうまくなりたい人は毎日丸を10個以上描くといい」のだとか。結局今回の企画では改善しきれなかった藤ヶ谷の絵心。けれども今後も丸なんて描かずに、今のままのユニークな絵心でいてほしいですね。