CDデビューから1年も経たない2012年夏頃から、佐藤勝利・中島健人・菊池風磨の兄組と松島聡＆マリウス葉の年下組の間で、CD・DVDジャケットでの扱いや露出機会などグループ内格差が起こり、ファンの間でも問題視されていたSexy Zone。今年5月には松島が「Sexy 松（Show）」、マリウスが「Sexy Boyz」といった弟グループを結成し活動していくこと、7月には7枚目のシングル「男　never give up」が兄組3人だけの参加となることが発表され、複雑な思いを抱くファンが続出しました。



そんな状況下で、グループの今後の活動に光を照らそうと動き出したのは、5人体制を待ち望むSexy Zoneのファン。あるTwitterユーザーが、7月15日に行われた「Sexy Zone 新曲大発表会 in 代々木」の数日後に、ファン参加型の計画を提案したのです。

それは「男　never give up」の発売日である10月1日に、グループのデビュー曲「Sexy Zone」をオリコン加盟店で購入し、「デイリーランキングに押し上げ、5人を応援しよう」というもの。11年リリースのデビュー曲がランキング上位に入り話題になることで、現在のSexy Zoneを取り巻く環境に何らかのプラスになれば、という気持ちで企画されたようです。発信者はあくまで企画の拡散やCDの購入は個人の自由と主張していましたが、該当ツイートは1，000件以上もリツイートされています。

そんな中、新曲発売前の9月29日付のオリコンデイリーランキングでは、デビュー曲「Sexy Zone」が圏外から29位に登場。こちらは、DVD「Sexy Zone Spring Tour Sexy Second」のリリース（8月12日）を記念し、「Sexy Zone Shop」にて対象商品を購入した人にミニうちわをプレゼントするキャンペーンを8月25日～9月28日まで実施していたことが一因とみられます。しかし、10月1日付のランキングではデビュー曲が再び順位を上げ、27位にランクインしたのです。以後も17位（3日付）、21位（4日付）、14位（5日付）と、数日にわたって30位以内に残留。29日付の29位という順位は「Sexy Zone Shop」でのキャンペーンの影響だと思われますが、以降のランクアップは前述の企画に賛同したファンの熱意が形になった証しでしょう。

そして、同13日付のオリコン週間シングルランキングでは、新曲の「男　never give up」が発売初週で12.5万枚を売り上げ、見事に首位を獲得。5月発売の前作「King ＆ Queen ＆ Joker」の初週15.1万枚より下がってしまったものの、大幅な売り上げ低下は食い止めることができました。その一方、週間ランキングの結果についても注目視されてきたデビュー曲は、推定で1，833枚を売り上げ、35位にランクイン。発売からおよそ3年になりますが、今回の一件で50位以内に入り込むという異例の動きを見せました。

実は過去にSMAPのシングルでも、今回のようにファン主導で過去のシングルがオリコンチャートに食い込むという例がありました。2009年4月、メンバーの草なぎ剛が公然わいせつ罪で逮捕された際、mixiのコミュニティで、草なぎの早期復帰を求めたファンが前年8月発売のシングル「この瞬間、きっと夢じゃない」の購入を呼びかけたのです。こちらもファンの団結力により、5月4日付のデイリーランキングで、100位圏外から11位に急浮上する快挙を達成。草なぎは事件から約1カ月後に仕事復帰することができましたが、こうしたファンの熱意も少なからず影響していたのでしょう。

今回の「Sexy Zone」のランクアップも、一部ファンの努力が集まった結果ですが、今後のSexy Zoneのメンバー編成についてはまだまだ不透明な状態。これを機に、「5人でSexy Zone」というファンの悲痛な叫びが、少しでも関係者の元に届くことを願いたいものです。