＜ジャニタレドラマ・ネットの声＞

■『MARS～ただ、君を愛してる～』（日本テレビ系、毎週土曜24時55分～）初回視聴率3.1％（ビデオリサーチ調べ、関東地区／以下同）

　Kis-My-Ft2藤ヶ谷太輔と若手俳優の窪田正孝のW主演ドラマ『MARS～ただ、君を愛してる～』が1月24日にスタートした。原作は、1996年～2000年まで「別冊フレンド」（講談社）で連載され、単行本の累計発行部数500万部以上を記録した、惣領冬実の名作コミック『MARS』。複雑な家庭により心に傷を負った樫野零（藤ヶ谷）と、中性的で掴みどころのない同級生・桐島牧生（窪田）、そして、学校で孤立しているヒロイン・麻生キラ（飯豊まりえ）。3人の思いが交錯するラブストーリーだ。



　第1話はキラと零の出会いを描く。春休み、海辺でキラが絵を描いていると、バイクに乗った零が道を尋ねてきた。男性に慣れていないキラはぶっきらぼうに応対してしまうが、新学期にクラスメートとして再会。学校の人気者・零は、次第にキラに興味を持ち始め、セクハラ教師の魔の手からキラを救う。少しずつ心の距離を縮めていく2人を見て、零に思いを寄せる女生徒はキラに嫉妬するように。そこへ牧生が転校生としてやってくる……。牧生の本格的な登場は、第2話以降となるようだ。

　ファンの間では、役柄にぴったり合った藤ヶ谷のイケメンぶりに「キュンキュンする」「かっこよすぎ」「イケメンすぎる」と高く評価する声が多い。実は、28歳の藤ヶ谷は高校生役を演じることに少々抵抗があったようで、「最初に高校生役をやるって聞いた時は、正直もう違うかなって思ったんです。でも青春の深い部分を表現するお手伝いができるのであればやりたいなって」（「TVガイドPLUS VOL.21」東京ニュース通信社）と、本作はひとつのチャレンジだったことを明かしている。

　その一方で、自然体のモテ男への演技アプローチについては、「そういうしぐさをいかに自然に見せるかは本当に大変で、パターンを変えて何度もやってます。（中略）自分がもう少し若ければ“こうやったら女の子が喜んでくれるかな”なんて考えたかもしれないけど、今はそういう邪心がないので（笑）、それは良かったです」（「TV LIFE Premium Vol.16」学研プラス）と語っており、実年齢が上であることが逆に強みと変わったようだ。

　W主演の窪田とは、14年に放送されたスペシャルドラマ『金曜ロードSHOW！特別ドラマ企画 仮面ティーチャー』（同）の教師（藤ヶ谷）と生徒（窪田）役で共演し、年齢が近いということもあり、その後もプライベートでご飯を食べに行く仲。窪田は藤ヶ谷について「零という役に対してはナチュラルだけど1つ1つの仕草や動きについて監督に確認されているし、みんなで作りながらも現場を引っ張って行く感じとか、近くで見ながら刺激をいただいています」（「TVnavi SMILEvol.19」産経新聞出版）と演技への真摯な態度に敬服している様子。

　藤ヶ谷ファン以外からは「さすがに高校生は無理じゃ」「いくらなんでも終始カラオケムービー」「売れない歌手のPVみたいな映像」「ダイジェスト並みの展開の早さ。何か再現ドラマみたい」と辛辣な評価も多数あり、幅広い視聴者を取り込むという意味ではまだまだ課題もある本作。加えて、原作が発表された90年代後半はSMAPの木村拓哉が一世を風靡していた時期ということもあり、「原作のイメージは昔の木村拓哉」「昔のキムタクでやるべき」という声も出ている。木村に薫陶を受けている藤ヶ谷だけに、若き日の木村を超える胸キュン演技を見せて大きく躍進できるかが、勝負を分ける一作となるだろう。