＜ジャニタレドラマ・ネットの声＞

■『アイムホーム』（テレビ朝日系、毎週木曜午後9時～）初回視聴率16.7％（ビデオリサーチ調べ／関東地区）

SMAP木村拓哉が、テレビ朝日系の連続ドラマに初主演したことで話題の連続ドラマ『アイムホーム』が、4月16日にスタートしました。原作は石坂啓の漫画『アイ’ム ホーム』（小学館）。単身赴任先の爆発事故で5年間の記憶が曖昧になってしまった証券会社社員・家路久（木村拓哉）が、手元に残った10本の鍵をもとに失われた過去の自分を探し、「家族とはなにか」を描きだす、謎解き要素を盛り込んだ異色のホームドラマとなっています。



第1話で久が鍵を開けて入ったところは、5年前に離婚した前妻の香（水野美紀）と中学生の娘・すばる（山口まゆ）が住む家。もうそこは自分の帰る場所ではないと知り、鍵を返して本来の家に帰ります。しかし、今の家に住む妻（上戸彩）と息子（高橋來）の姿は、なぜか仮面を付けているように見えてしまい、表情が一切わかりません。自分は本当にこの妻と子を愛しているのか疑問を感じる久。

そんなある日、過去の自分を知る取引相手の不動産会社専務・竹田（香川照之）と偶然出会います。竹田によって、久は自分がかつて上昇志向が強く、冷徹なエリート社員だったと知りますが、今は簡単な雑務もままならず、過去の自分を別人のように感じてしまいます。香川は第1話のゲスト出演者。毎回違うゲストが登場し、久の過去の謎を徐々に明らかにしていくという形式のようです。

木村は、撮影について「仮面は後からの作業でかぶせるから、実際、撮影時には表情はちゃんと見える。でも、久から見ると、それが仮面だっていう…。まったく表情がない奥さんにしか見えないってどういう感じなんだろう…と思って。でも自分は、いろいろ考えて、頭でっかちになりがちなんで、上戸さんだったり、監督だったり、スタッフだったりに、ほんとに心から『今回、よろしくお願いします！』っていう気持ちで現場に入りたいですね」（「MYOJO」5月号、集英社）と語っています。制作発表会見では、息子役の高橋を膝の上に乗せて臨み、テレ朝ドラマの撮影現場にもすっかりなじんでいる様子。

実は、木村は過去に『華麗なる一族』（TBS系）で子どもがいる役を演じたものの、本格的なパパ役を演じるのは今回が初めて。手のかかる保育園児のお迎えに奔走し、不良ぶった娘に絡んできたチンピラに「娘を返してください」と頭を下げる、少々情けない父親役を演じています。娘役が中学生という設定に驚かされますが、42歳という木村の年齢を考えれば違和感はありません。

ネットでは、このパパ役がハマっていると好評。「パパ役すごくいい」「キムタク、今までのパブリックイメージを壊すための出演って気もする」「いつものキムタクドラマじゃなくて面白かった」「近年の木村のドラマの中では最も木村自身に新鮮味を感じた」という感想が見られました。

これまでは二枚目役・ヒーロー役が多かった木村ですが、この数年は「年齢的にキツい」との酷評が目立っていました。「抱かれたい男」路線は卒業し、役者として表現の幅を広げることができるか、本作品は勝負の一作となりそうです。