目指すは“みんなのうた”!? バラバラなSMAP楽曲の意味と役割を、木村拓哉が分析

2015.8.11

「タメ」と「ビブラート」を多用し、アーティスト然とした歌い方を好むキムタク兄さん



<ジャニタレ掲載誌チェック!!>

「オリスタ」(オリコン・エンタテインメント)8月17・24日号では、読者500人が投票に参加した「神ソングランキング2015」を大発表! 今回は嵐やEXILEなどヒットチャートの常連組の“てっぱんソング”の人気ランキングを紹介するというもので、全アーティストを代表し、SMAPが表紙&インタビューに登場している。



今回のインタビューは読者が選ぶ“SMAPの神ソング”1位を獲得した「世界に一つだけの花」を中心に、CDデビューからの24年を振り返って、ヒットシングル制作の裏話やSMAPソングの定義、アイドルの定義まで、各メンバーが深く考察している。

SMAPの曲の中でも国民的なヒットソングとして語られる「世界で一つだけの花」は、リーダー中居正広の「槇原(敬之)さんとかに曲作ってもらえないのかな」という言葉をきっかけに、数年越しに制作が実現したというもの。当初はアルバムの1曲で「みんな『初めてデモを聴いたときからいいって思った』とか言ってるけど、あれは絶対に後付けだね(笑)。俺だって、すぐにピンときたりはしなかったよ!」と中居が当時の率直な感想を述べている。さらに同誌の7月27日号の木村拓哉インタビューでも触れられていた“「夜空ノムコウ」が、静かすぎて一部メンバーには不評”問題に対して、中居は「僕はパフォーマンスができる曲が好きなんだろうね。『夜空ノムコウ』とかさ、今でも手持ち無沙汰で、やることないからドキドキしちゃう。ヒマなんだよ(笑)」とぶっちゃけているのも興味深い。

ライブやテレビでギターを披露したり、新しいアーティストとのコラボにも意欲的な木村は、バラードなど聴かせる曲が上位を占めた“SMAPの神ソング”について「僕らが歌う曲は“みんなのうた”でいいと思うんだよね。うちらは聴かせるグループでも、見せるグループでも何でもない。(中略)“みんなのうた”の紹介者として印象に残ったものが上位に入ってるんじゃないかな」と考察。当事者でありつつも、「(歌やダンスなど全般的に)ヘタウマだから、それなりにわちゃわちゃやってるだけですよ(笑)」と、音楽好きならではの冷静な目線でSMAPの音楽を語っている。

草なぎ剛は、SMAPの曲が“最近は大人っぽい曲が増えた”という話題から「でもそれだけではなく、やっぱりキラキラ輝いている部分も大事だし。今後も両方でやっていきたいし、やり続けることがSMAPの音楽なんじゃないかな」と今後の展望についてコメント。そしてSMAPというグループの人気の秘密については、「運がいいんじゃないですかねえ(笑)。ありがたいことに、いいスタッフにも恵まれて。それに、みんな元気だっていうのもありますよね。好奇心も旺盛だし、どこか負けず嫌いだし。だからこそ恵まれたチャンスを逃さずになんとかモノにしてここまでやって来られたんじゃないかなぁ」と分析している。一見のほほんとした発言内容ながら、これまで紆余曲折を経て長く活動を続けてきたSMAPの芯の強さを物語るこのコメントは、ファンならずとも納得がいくのではないだろうか。

またグループの立ち位置について、香取慎吾は「基本はアイドル。けど、アイドルのひとつの形として、こういう(大人っぽい楽曲までをこなす)進み方があるって音楽をやり続けていられたら。ズルいんですけどね。急にアイドルソングを歌っても『アイドルですから』って言えちゃうところが(笑)」と考察。アイドルとアーティストの境目がなくなってきたのは、ミリオンヒットを連発した彼らの登場がきっかけだったかもしれない。

そしてこのアイドルという呼ばれ方について稲垣吾郎は、「この言葉は難しいですよね。最近は、長く活動することによって生まれる親近感だったりとか、一瞬の輝きだけを指している言葉ではないような気がします」と解釈しているとか。「僕らと一緒にファンの皆さんも年を重ねるけれど、アイドルを追いかけていた頃の自分と変わらずにいたいと思いますよね。女性はいつまで経っても女のコですし」とまとめていたのはロマンチストの彼らしい。

CDリリースのタイミングやドラマ・舞台出演時にぞれぞれがグループについて語ることはあるものの、雑誌のインタビューで5人がここまでSMAPについて掘り下げて語ることは珍しい。稲垣が各メンバーをイメージして選んだ“花”の束を持ったグラビアなども含め、読み応えや奥行きを感じさせる構成になっているので、じっくり読んでみてはいかがだろうか。

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