老若男女幅広い層に愛されるジャニーズアイドル。SMAPや嵐ら国民的なグループのコンサートともなれば、母娘はもちろん、家族や夫婦でステージを楽しむ姿を見かけることは少なくない。お気に入りのアイドルを近くで見たい、ライブならではのパフォーマンスを生で見たいというファン心理を当然多くの人が持つものだが、NEWS加藤シゲアキが一部ファンに苦言を呈し、ファンの間で話題になっている。

事の発端は、加藤がパーソナリティを務める『SORASHIGE BOOK』（FMヨコハマ）の6月9日放送回。この日は、加藤が「大好き」と話すハナレグミのカバーアルバムの話からカバーの面白さ・聞きどころ、果てにはオオバやパクチーなどの栽培過程を熱弁していたのだが、番組最後にリスナーから届いたメッセージが波紋を呼んだ。



メッセージを送ったのは、母親と共にNEWSを応援しているという女子高生。友人が母親とジャニーズライブに行った時に、ファンに「おばさんが来るところじゃない。G（編註：グループ）も迷惑」と言われ、自分も母親とコンサートに行っていいか悩んでいるという内容だった。

相談を読み終えた加藤は、「えー、ひどいね！　どんな方でも応援してくれたらうれしいし、むしろ母親の世代がNEWSを応援してくれてることなんて、こんなうれしいことはないですよ」とあらためてファンをフォローした上で、

「もうさ、『おばさんが来るところじゃないのに』っていうファンが、おめぇ来んなよっていう話ですよ。来てくれてありがたいですけどね」
「迷惑って思うわけないから。どんなファンも絶対NEWS全員心から待ってるし、自分だけ自分だけな人だったら来なくていいって言ったらアレかもしれないけど、みんなで楽しもうっていうのがライブじゃないですか」

と、心ない一言を放ったファンに激怒。言葉が多少きつくなったが、どうしても自己中心的な言動をするファンが許せなかったのだろう。さらに「NEWSのファンはマナー良いと言われることが多い」と前置きした上で、

「NEWSのファン、マナー悪いねって言われたら、オレは本当に悲しいよ」

とマナー厳守、来場した人たち同士の思いやりを促した。

ファンのマナーの悪さといえば、以前、関ジャニ∞・渋谷すばるは雑誌のインタビューで「曲の最中に風船とか降ってくると、みんなそれを取る方に夢中になるねんな。そうすると『ムカつくなぁ…。風船とかには負けたくない！』って思ったりするけど、そういう方が幅広いお客さんに楽しんでもらえるとは思う」と複雑な胸中を告白。

コンサートにおけるファンとアイドルのコミュニケーションツールであるうちわにも、公式うちわより大きなサイズは厳禁というルールにもかかわらず、1人で何枚ものうちわを組み合わせて巨大扇状態になったものを持ち込むファンが後を絶たず、問題視されている。

Hey!Say!JUMPは現在行われているツアーで、ステージが遠くて見にくいといわれるドーム会場の3階席に「スカイステージ」を作り話題になったが、アイドルは常にファンを中心にコンサートを構成している。もっと近くで見たい、お手振りや指さしなどお目当てのアイドルからファンサービスをもらいたいという願いは多くの人が持っているが、実際は一部の人しか恩恵にあずかれないのが実情だ。それでも楽しいコンサートになるかは、ファン次第。

これから7～8月に向けては、コンサートの多い季節。「自分だけが手を振ってもらえればいいなんてことじゃなくね？」と締めた加藤の思いがファンに届き、余計なトラブルなく、コンサートが楽しい空間になるよう願わずにはいられない。