8月14日の大阪・オリックス劇場公演を皮切りに、コンサートツアー『A.B.C-Z Summer Concert 2014“Legend”』を開催中のA.B.C-Z。大阪、愛知、東京と3都市10公演をまわるツアーですが、メンバーは雑誌でファンにある“要望”を投げかけています。



2012年にジャニーズ初のDVDデビューを果たしたA.B.C-Zは、前年にデビューしたKis-My-Ft2やSexy Zoneに比べて人気・知名度がないことをネタにするほど、一般認知度はまだまだ。1月22日付「読売新聞」夕刊のインタビューでは、グループのメインボーカルを務める橋本良亮が、昨年末の『ジャニーズカウントダウンコンサート2013-2014』での会場の様子について「Kis-My-Ft2（キスマイ）やSexy Zoneが登場すると歓声が上がりましたが、オレらの時は、そこまでキャーと言ってはもらえない」と、悔しさをにじませたことがファンの間で話題になりました。

しかし、「A.B.C-Zの歓声が少ない」という問題は『ジャニーズカウントダウンコンサート』だけでなく、自分たちの単独コンサートにおいても深刻な問題として捉えられているようです。「duet」2014年10月号（ホーム社）では「コンサートでファンへのお願いは？」という質問に対し、同じく橋本が、

「もうちょっと声出してもいいよ。恥ずかしがらないでさ。ここで盛り上がらなかったら、どこで盛り上がるの？　ボクら、『キャー（ハートマーク）』って言われるの大好きです（ハートマーク）」

と、胸キュンワードを交えつつ、「キャー」という黄色い声援をファンにお願い。「読売新聞」でも「3年ぐらい前のカウコンから感じている」と語っていたように今回もブレない悩みを吐露する一方で、コンサートではMCを仕切る河合郁人も同じ「duet」で、

「ずっと舞台が続いてたから“見る”って感覚になっちゃってるだろうけど、ここは1度リセット。ひとりひとりが率先して声を出せるくらい盛り上がってほしい！」

と、橋本同様に「声出し」を要望しています。河合の言うように、A.B.C-Zは確かなパフォーマンス技術がジャニー喜多川社長に認められ、『JOHNNYS’World』『JOHNNYS’2020 WORLD』『ジャニーズ伝説』に出演するなど、いわゆる「舞台班」としての活動が中心。「座って静かに観る」ことが舞台鑑賞のマナーであるため、A.B.C-Zのファンは歓声を上げずに腰を据えて観劇することに慣れてしまっているのかもしれません。そして、そんなファンの特徴を河合自身も冷静に受け止めた上で、声を出して盛り上げてくれるように呼びかけたのでしょう。

さらに、グループではあまり率先して発言することも少なく、クールな印象の強い五関晃一までもが、

「今回は初のサマーツアー。自分から『ワー！』『キャー（ハートマーク）』って言い始めるのは恥ずかしいかもしれないけど、オレたちはそのひとりの『ワー！』『キャー（ハートマーク）』に、すごく力をもらうんだよ。だから、どんどん声を出して楽しんで！」

と、メンバーの5人中、3人がコンサートに参加するファンに「声を出して」と要求するという、なんとも物悲しい事態になっていました。「キャー！」といわれるのが当たり前のジャニーズアイドルにとって、これは“異例のお願い”と言えるでしょう。9月14日・15日の東京・国立代々木競技場第一体育館での公演をもって今回のツアーは終了してしまいますが、東京公演ではファンがメンバーの期待に応えられるよう、「キャー！」といった大きな声援を送ってほしいものですね。