草なぎが主演を務める『スペシャリスト』は、京都府警の事務職警察官だった頃に冤罪で10年間服役し、“犯罪心理のスペシャリスト”になった宅間善人が、刑事として復職後に刑務所で収集した犯罪手口や受刑者のデータを生かし事件を解決していくというストーリー。2013年にスペシャルドラマとして放送され、19.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)の高視聴率を獲得。見応えあるストーリー展開や、主人公・宅間の飄々としたキャラクターが受け、14年に1作、今年は2月と12月に放送の計4作が制作される人気シリーズに。そして、1月スタートの連ドラでは舞台が京都から東京へ移るという。
同作について草なぎは「TV LIFE」16年1月1日号(学研プラス)のインタビューで、「スペシャルから連ドラになる流れは経験もないし、1作目から今回限りのつもりで撮ってきたので、最初に聞いたときは衝撃でした。でも助走ができて、いい感じに身体が温まってきてます!」と、初めての“連ドラ昇進”に気合十分な様子。
一方、草なぎは第1作の制作発表会見の場で「台本読んでも、誰が犯人かわからなかった」とコメントしていたが、4作を経た現在でも探り探りの中で演技しているようだ。同誌でも「この作品は脚本がよく練られているし、いろんな事件が絡み合っていて僕は毎回台本を読んでも犯人が分からないんです」とキッパリ。「それを監督や共演者にバレたくないから必死で隠しますが、何で宅間が怒ってるか分からないまま演じることも。その時点では宅間も犯人が分かってないので芝居としてはリアルなんですが、たまに違う芝居をしちゃって現場の雰囲気がおかしくなっちゃうことがあって」と、主演俳優とは思えない天然エピソードを告白。
さらにはこうした状況で頼っていたのが、特別捜査係の係長・猪熊佐千夫を演じた俳優・佐戸井けん太だったといい、「佐戸井さんのお芝居で何となく犯人を推理してたので、東京に移ったら誰をヒントにすればいいのか…」と、東京編での撮影に向けた不安を口にする。連ドラ版第1話の台本を読んでも犯人が誰なのかつかめなかったようだが、「言い訳じゃないけど、僕がサッと読んで犯人が分かるくらいじゃつまらないでしょ。だから分からなくてよかったなと(笑)。今回もリアルなお芝居ができそうです。とにかく展開がめちゃめちゃ面白いです」と、プラス思考で答えていたのだった。
シリーズが好評で連ドラにつながったのも、結果的にはこうした草なぎ独自の“役作り”が功を奏したのだろうか……。1月からの連ドラもそんな草なぎの演技に注目しながら作品を楽しみたい。
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