『日刊スポーツ』(11月28日付)に、高倉健が6年ぶりに主演する映画『あなたへ』(降旗康男監督)の記事が掲載されています。紙面には、久しぶりに公に姿を見せた主演の高倉と助演の佐藤浩市のツーショットが出ていますが、記事には佐藤だけでなく草なぎ剛の初共演コメントもあり注目です。
「(高倉との初共演は)すごく緊張していたんですけど、高倉健さんがほぐしてくださってスペシャルで貴重な時間を過ごせました。楽しかった」
高倉と草なぎに直接の接点はなく、映画も初共演になります。
しかし、草なぎには“健さん”から学ぶべき共通点があります。それは、不器用をどう補うかということです。
不器用が不器用のままではたんなる大根役者ですが、真面目さや実直さ、それゆえの苦悩が“健さん”の演技に奥行きを作りました。
今、話題になっている暴力団・山口組の田岡一雄組長役や、新幹線に爆弾を仕掛ける犯人役など、“健さん”はこれまで社会の陰の部分を演じることで、映画会社(東映)専属を離れても大作に立て続けに出演する日本を代表する映画スターになりました。
草なぎ剛は「いい人」としての路線で自分のポジションを作っていますが、一方でジャニーズタレント特有の、良くも悪くも悪気を知らない“ぶっちゃけ”の言動が誤解されたり、ときには世間を騒がせたりしています。
「いい人」であることと、“ぶっちゃけ”であることは、決して矛盾することではないのですが、その間にもうひとつ、「不器用なくらい真面目で実直」というキャラが挟まることで、3つが辻褄の合う組み合わせとして、より大きな人間性を表現できることになるでしょう。
その意味で、今回は“健さん”を間近で見て、演技だけでなく、「不器用なくらい真面目で実直」な人間性の魅力をも盗むチャンスです。
草なぎの「盗み」ぶりに注目しましょう。
『Jマニア126』の特集記事には、草なぎ剛の「ぶっちゃけ」について解説されています。
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