今年の10月で81歳と高齢ながら、10代、20代の所属タレントにも自身と“タメ口”で話すことを勧め、タレントとのフラットな会話を楽しんでいる、ジャニーズ事務所社長のジャニー喜多川氏。もともとのおちゃめな性格や、日本でアメリカ大使館の通訳として働いていたほど語学に堪能ということもあり、日本語・英語が入り混じったユニーク発言がジャニーズアイドルによって “ネタ”になることもしばしば。
有名なところだと、デビューシングルでオリコン1位を獲れなかったSMAPに対しての「YOUたち、なんで2位なんだ!?」、つなぎのMCが長くなりすぎて光GENJIを飛行機に乗り遅らせてしまったSMAP・中居正広に言った「YOU、die」、言わずと知れた「YOUがCANと思うならDOすればいいじゃない!」などなど、枚挙に暇がないほど。ファンは昔からのジャニー氏のメイ言を聞きなれていたこともあり自然に受けて入れた人も多いが、気になるのは、ジャニー氏がタレントを「YOU」と呼ぶこと。その理由を、少年隊・東山紀之が、ファッション誌「Grazia」(講談社)9月号の連載「エデンのヒガシ」で語っています。
事務所内で後輩から「先輩」「ヒガシ君」と多様に呼ばれるのことについて、互いに心地よい距離感が呼び方となって表れる、という話の流れから……
「ジャニーさんが僕らを『ユー』と呼ぶ、その理由を知ってる? どんなに若い子でも、名前を呼び間違えられるととてもショックを受けるものだ。だから、ジャニーさんは誰に対しても『ユー』と呼びかける。あの『ユー』は、彼の優しさと人を尊重する信念の顕れなのだ」
と、「YOU」の理由を説明しています。たしかにジャニーズJr.を含めて考えると、現時点で事務所に関与しているタレントは何百人規模に。もちろん日々オーデションを通じて何人もの子どもたちが入所し、夢を諦めて事務所を去っていく子どももいるわけで、50年間の事務所の歴史を考えれば何千人にも上るアイドル候補生がいたことになります。一人ひとりの名前を覚えるのは難しく、まして事務所全体を見渡さなければならない社長という立場ならなおさら。それでも、相手の立場になり、名前を間違えて傷つかせないように配慮するとは、ジャニー氏の愛情の深さがうかがい知れるエピソードですね。
さらに東山はジャニーズタレント同士で会う時の「不文律」にも言及しています。仲間で会うときはもっぱら仕事の話をしているそうですが、そこでは互いに褒め合うそうです。
「馴れ合いじゃない。もうそれぞれ大人だから、自分の弱点や失敗はわかっている。そして、普段、世間から厳しい目にさらされていることも。辛い思いをすることもあるから、せめて仲間で会っているときくらい、お互いへの敬意をこめて僕らは褒めあうのだ」
昨年、V6の森田剛がニューヨークで開かれた舞台の祭典『リンカーンセンター・フェスティバル』に招かれたり、嵐・二宮和也がオーディションを受けて名匠クリント・イーストウッドの『硫黄島からの手紙』に出演したりと、近年ではジャニーズタレントの演技力も世界的な評価を得ています。しかし、先日『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)で木村拓哉が、以前共演した萩原聖人から「おれらは役者として芝居をやるんで、アイドルの芝居はどうかわかんない」と言われて憤慨した過去を赤裸々に告白していました。日々芸能界で活動していると、ジャニーズアイドルという立場が足かせになったり、色眼鏡で見られる場合もあるのかもしれません。そういったつらい経験を共有しているからこそ、ジャニーズアイドルの結束が強まっているのかもしれません。東山は「Grazia」の連載で、
「楽しい時間を過ごせば、明日の仕事への活力も湧いてくる」
と語っています。普段、ジャニーズアイドルがラジオや雑誌、テレビで先輩・後輩と食事に行ったエピソードを話していますが、実は互いに精気を養っているのかもしれませんね。これからも互いに褒め合い、認め合いながらアイドルとして高みを目指してほしいものです。
名無し より 2012年8月26日 11:31 PM
知らなかった~、ジャニーさんのやさしさに感動。ジャニタレが仲いいのってこういうところにあるんだね~
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