9月17日、東京ドームで行われたKis-My-Ft2・北山宏光の誕生日企画。グループ最年長の北山が同日に30歳の誕生日を迎え、『2015 CONCERT TOUR KIS-MY-WORLD』の公演内でサプライズをした。“相方的存在”である藤ヶ谷太輔がその場を仕切り、会場のファンはもちろん、参加できなかったファンの間でも大きな話題となったのだが、そのサプライズ企画について、メンバーが雑誌のインタビューで舞台裏を振り返っている。

　今回のツアーでは、終盤の「サクラヒラリ」という楽曲の中で、観客がペンライトを使って演出に参加するという企画が行われていた。しかし、この日は開演前からモニター画面を通じて観客にサプライズ企画の協力を呼びかけ。本番では、座席に貼ってあるシールの指示に従い、ペンライトで「ヒロミツオメデトウ」と、お祝いのメッセージを表現したという。また、ステージには、片方にクールな表情の北山、もう片側は幼稚園児のコスプレ姿の北山の写真を使用した特大ケーキも登場。これは藤ヶ谷が何百枚とある写真の中から厳選してデザイン・予約を行ったと語ったそうで、さらに藤ヶ谷は「個人的なプレゼント」として、2つの袋を北山に贈呈。終演後にはネット上にコンサートレポートが次々と上がり、“藤北”コンビファンにとって「歴史的な日」といわれるほど、ファンの胸を熱くする出来事だった。

　藤ヶ谷は30歳という節目にかけてケーキと2つのプレゼントを準備したそうだが、公演内ではその中身について詳細は明かされず、ファンはヤキモキ。ところがその後、2人はファンの好奇心をかき立てるように、情報を“小出し”に。藤ヶ谷は、公式携帯サイト「Johnny’s web」の連載「キスログ」（9月23日更新）内でプレゼントについて、「普段使ってる私物のカバーと履くもの」というヒントを提示。10月5日に藤ヶ谷が出席した「ベストジーニスト2015」の授賞式の場で、1つはジーンズだったことが判明し、今度は「オリスタ」10月26日号（オリコン・エンタテインメント）で北山が「手帳とジーパン」と言及。

　また、「Myojo」2015年12月号（集英社）の連載「Kiss Beat」ページには、誕生日サプライズのレポートが掲載された。その中で藤ヶ谷は、プレゼントを選んだ理由について「北山、いつもマネージャーさんにスケジュールを確認して、手帳に書き込んでるんで、手帳のカバーがいいかなって思って。それは、俺も、本人も好きなブランドのものにした。ジーパンは、自分も北山も行かなさそうなお店をリサーチして、はき込んだら味がでそうなやつ。サイズは、スタイリストさんに聞いて決めたんだ」と、解説。このコメントからも伝わるように、普段から北山の言動をチェックし、熟考の末にプレゼントを準備したのだろう。

　そして「Wink up」15年12月号（ワニブックス）では、誕生日翌日に行われたという取材の中で、メンバーがサプライズ企画について語っている。まずは藤ヶ谷、宮田俊哉、玉森裕太、二階堂高嗣による対談で、二階堂が「このサプライズはガヤ仕切りでね」と振ると、「えぇ…やってやりましたよ」と“ドヤ顔”が浮かぶ返答をする藤ヶ谷。手帳カバーに関して「めっちゃいいセンスしてるよね」（二階堂）、「そうそう。キタミツ、よく手帳使ってるもんね」（宮田）と褒められると、藤ヶ谷は「どうせだったら、ちゃんと使ってもらえるもののほうがいいじゃん？　だから真剣に選んだんだよね」と、真面目にトーク。メンバーもお祝い企画は聞いていたものの、プレゼントが用意されているとは知らなかったという。

　とはいえ、藤ヶ谷は北山と2人で歌う「証」の前のトークタイムで、北山自らが“誕生日の話を出してきたら……”と「内心ドキドキ」していたとか。「でも、意識して、会話がめっちゃギクシャクしちゃってたし、見てた人は“藤ヶ谷、無愛想すぎ。誕生日の当日なんだから、もうちょっとからんでよ！　ったく…”って思ったはず（笑）」と、自分を客観視しつつ、ファンの心理を的確に突いていた。

　一方、北山、千賀健永、横尾渉の対談では、横尾が「太輔とふたりでギターを弾きながら歌う『証』のとき、太輔は“ちょっと挙動不審になった”って言ってたよ（笑）。ほら、曲前にふたりで軽くトークしたりするじゃん。そこで“今日、オレの誕生日なんだよね”って言い出したりしたらどうしよう…って（笑）」と、藤ヶ谷の“気苦労”を暴露。これに北山は「オレ、そんなにアピールしない人だから（笑）！　でもたしかに、昨日の公演でのあの曲は、やけに藤ヶ谷そっけないなとは思ったけど（笑）」と語っており、藤ヶ谷のつれない態度に異変を感じていた様子。北山いわく、プレゼントの詳細は「黒い革でできた手帳カバー。シルバーの飾りがついてたりする、めっちゃカッコいやつ」とのことで、対談の最後には「でも最初の話に戻るけど、昨日の誕生日サプライズはマジでうれしかったよ。ありがとう！　うわ、テレる（笑）！」とメンバーに礼を述べていた。

　誕生日企画の一部は、来年1月20日に発売されるコンサートDVDの初回生産限定盤に「～藤ヶ谷、北山に○○を買う～」という特典映像として収録されるよう。所属レコード会社「avex」のスタッフブログ（11月6日更新）によれば、サプライズの全貌に密着しているといい、「今回の北山くんの誕生日サプライズに関しては、スタッフ発案では全くなく、藤ヶ谷くんが主導でスタッフ・メンバーとも動いていました」という裏話や、「昔も今も大事な時は俺がやるべきだと思っている」という藤ヶ谷のコメントも掲載されている。

　微妙な距離感を保ちながらも、長年“シンメ”として活躍する北山＆藤ヶ谷。今後も互いに高め合いながら、グループを引っ張っていってほしいものだ。