ヤブ女医役のお笑い芸人である相席スタート・山﨑ケイが「私、“あんまり”失敗しないので」とドラマ『ドクターX ～外科医・大門未知子～』（テレビ朝日系）のパロディを入れてきたり、政府の重要人物・幹之助が実は亀（！）で、幹之助に段平とジョー2人掛かりで施術をするくだりなどはほぼコント。しかし、最終話の30分で過去の回のさまざまな“伏線”を回収していたのは驚きだった。

　まず、段平の失踪理由が、「極度の怖がりのため政府御用達の療養施設（第5話に登場した幽霊の出る旅館）に耐えられなかった……」というなんともトホホなもの。そして第10話でチラリと“同性愛者疑惑”が浮上していたマネー刑事（小澤征悦）は、「実は初恋の人が黒服で、現在はジョーにベタ惚れ！」という意外なオチなど、最終話まで期待を裏切らないユルい内容であった。

　この突き抜けぶりに「最終回はなにげに良い話じゃんって思ったら、やっぱり全力でふざけてた（笑）」「感動のラストが待ってるかと思いきや、最後までなんじゃそりゃー！　な内容で最高」「本当に笑っちゃうくらいカオスで、中身はないのに依存性がすごいドラマだったな」と、放送時間帯のネット上では絶賛の声が。

　中丸が30分ほぼ出演し演技をたっぷり観られるのはもちろん、ソロで歌う主題歌やエンディングでのダンス動画など、ファンにとってはたまらない趣向が満載だった同作。「白衣がよく似合うし、ナイーブで真面目なゆっちに通ずるものがあるジョーさんだったね」「毎週中丸くんのチャームポイントの指がクローズアップされたり、お色気系のお仕事する中丸くんが見られたのもよかった」と、終了を残念がる声も多かった。番組プロデューサーも最終話の放送後、「終わっちまった……。俺もロスだわ。二軒目行きたいっす～！」と自身のツイッターで発言していたほど。

　続編制作はまだ決まっていないそうだが、余韻を残すエンディングに「マネーに狙われたジョーのその後を見たい！」「中丸さんとテレ東の関係がこれからも続いてほしいぐらい相性いいと思った」と、続編を希望する声も多数寄せられた同作。テレビ東京の深夜ドラマらしいユルさとストーリーの不思議な温かさ、そして中丸以下キャストの全力で演じるおふざけが際立った快作だけに、なるべく早く“再開店”してほしいものだ。