1月11日深夜放送の『心ゆさぶれ!先輩ROCK YOU』(日本テレビ系)に、上演中の舞台・地球ゴージャスプロデュース公演Vol.13『クザリアーナの翼』のプロモーションとして風間俊介が登場しました。
CDデビューすることなく役者一本で活躍する風間は、いわばジャニーズ事務所の異端児。彼自身もその意識が強いのか、冒頭MCの加藤浩次から「風間くんはジャニーズで役者部門なんだよね?」と定番ネタを振られると「部門」の存在を否定した後で「野球部に入ったけど勝手にサッカー始めちゃったヤツみたいな感じ」と説明。風間はこれまでにも自分を「腹黒い」と公言してきたこともあり、加藤が「新しいジャンルだもんね風間くんは。ジャニーズ初の腹黒系アイドル!」と言うと、「そうですね。“爽やかを装うジャニーズ”っていう(笑)」とうれしそうです。
この日の風間はいつにも増してひねくれ全開。自分の“心をゆさぶること”を尋ねられると、「希望、努力、利便性!?」と奇をてらった回答。実はこれ、風間自身が「あんまり好きじゃないもの」だとか。「“希望”っていう言葉だけで安心しちゃうのが嫌い」と風間が話し出すと、面倒くさそうな展開にMC陣も「のっけから難しい話になってきた」と苦笑します。風間は「ざっくり言うと、『“愛してる”の響きだけで強くなれる気になってんじゃねーよ』みたいな。スピッツの『チェリー』的なところがあるんですけど」と、この曲の美しい歌詞を否定。とにかく万人受けしそうな表現が嫌いらしく、落ち込んでいる人に対してかける“がんばれ”という言葉についても「“がんばれ”ってすごくキレイな言葉なんですけど、それで人を傷つけることもできると思うんですよ」とキッパリ。これらの言葉が安易に使われることに違和感を感じているようです。
ここまではわからなくもありませんが、“努力”は一体なぜ嫌いなのでしょう? 「“努力”はしたほうが良いんですけど、“頑張っちゃったからできなくなること”っていうのもあるなと思ったんですよ」。そう思ったのには理由があり、風間はひとつのエピソードを挙げます。ある日いきなり3回転ターンができなくなった風間は、焦って何度も何度も練習。それでもできないため「練習してるからいけないんじゃないか」と思い至り、なんとそこで練習を一切やめ本番一発に懸けることに。すると、本番では回れてしまったそうなのです。同じようなことが他にも起きたことから「“努力”という言葉によって、『オレは頑張った。安心だ』って思うけれど、それを捨てる勇気が必要な時がある」と熱弁します。加藤は「それ、たまたまでしょ?」と噛み付きますが、風間は折れません。20~25歳くらいまでの間、自分の芝居があまり好きではなかったという風間。台本を読み込みすぎたせいで、いつのまにか人の話をあまり聞かなくなっていたことに気付き、「台本読むのやめたんです」。風間、意外とやることが大胆です。
また最後に挙げた“利便性”については、「ムダがなくなる瞬間が嫌い」と語ります。よって「コストパフォーマンス」という言葉も好きじゃない風間は、あえて個性的な雑貨や本が並ぶ「ヴィレッジヴァンガード」で“あなたのいらない物、入れときました”という福袋を買ってみたのだそう。開けたらまず中国ゴマが出てきたと笑っていましたが、「寄り道みたいなものが1番大事な気がしてて」とのこと。これには加藤も「それは共感できる!」とうなずきます。そのため風間は旅行時もプランを立てないと豪語しますが、例えば奥さんら同行者が「ここに行きたい」と言ったら「まぁそれは黙って行くけど」「自分の意見を押し切るのも申し訳ない」と弱気。この態度に、同じくノープランの旅を好む加藤と大東俊介は「なんだよそれ! 『なんにも決めないのが旅行だろ?』って言わないの?」「風間さんは楽しめるんですか? みんながよく行く観光地に自分も乗っかって、楽しめるんですか? オレは楽しめないな!」とご立腹。
さらに番組後半では、「初めましての人、得意~」と風間が謎の笑みをたたえたため、加藤が思わず「『初めましての人としゃべるのが好き』だったらわかるけど、『得意』って言ったでしょ? そこが引っかかるわけ!」と、人を軽く見るような風間の発言にツッコむ場面も。
しかし風間の本音は「好かれたいと思うから」「好かれようとして」。人に嫌われたくない、好かれたいという思いが今では特技と化し、初対面の人への接し方をマスター。スタッフに代わって現場のトラブル解決にも駆り出されることもあるのだそう。風間によると「うちの事務所が一番最初に中学生とか小学生たちに覚えさせる四文字熟語が『臨機応変』なんですよ」「誰かがミスしたら、ミスしたヤツも悪いけど、フォローできなかったヤツが一番怒られるんですよ」。小さいうちからこの教えを叩き込まれたジャニーズの面々が、多方面から信頼されるようになるのも納得です。
ひねくれてて、ちょっと面倒くさくて、でも人に好かれたくてしょうがない風間俊介。嫌いなワードに“努力”を挙げる彼は、加藤から「でもやっぱり努力してきてるわけでしょ? 風間くんも」と尋ねられると、一瞬戸惑いを見せながらも「でも僕は言い張ります! 僕は努力なんてしてないです!!」と口を尖らせます。しかし舞台で共演している岸谷五朗が「(風間くんは)誰が見ても努力してるんですよ。稽古場で見てても、どの俳優よりも努力してるんです」と実のところを暴露。「残念ながら根が真面目」と自己分析し、「真面目に不真面目」をモットーにしているという風間。「自分で努めてゆとりや遊びの部分を大事にしている」とのことですから、このひねくれた態度も、真面目な風間によるパフォーマンスのひとつなんでしょうね。
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