「愛・革命」ヤンキーver.があんなに不穏だったときはないよね……

＜アイドル誌チェック!!＞

現役のジャニーズアイドルでありながら、バックに付くジャニーズJr.の演出や役回りなどを常に気にかけ、そのプロデュース能力が高く評価されているタッキー＆翼の滝沢秀明。自身が座長を務める舞台では演出をめぐってジャニー喜多川社長とケンカをすることもしょっちゅうと自ら語っていますが、裏を返せば、ジャニー社長と同等に言い合えるほどそのセンスや実力が認められているということ。そんな彼が、「duet」2015年5月号（ホーム社）で、Jr.内グループ「Snow Man」メンバーと対談。気心知れたメンバーが集まったせいか、後輩へのアドバイスなど、ファンはめったに目にすることのない滝沢の発言が目立っています。

今年10周年を迎える『滝沢歌舞伎』。その記念公演『滝沢歌舞伎 10th Anniversary』が4月8日から開幕し、8月18日からは初の海外公演としてシンガポールでの上演が決定しています。6人グループのSnow Manですが、岩本照以外の5人は初演となる『滝沢演舞城』に出演。しかし、滝沢がSnow Manをはっきり意識したのは、滝沢がプロデュースするジャニーズ公式サイト『滝CHANnel』でドッキリを仕掛けたときなのだとか。

そのドッキリとは「コンサートのリハ中、オレがみんなの行動にキレて、会場を出て行っちゃう…っていう設定のやつ」（滝沢）で、「あのとき、マジで『オレら、終わった…』って思いました（笑）」（深澤辰哉）と今となってはすっかり笑い話になっているよう。

このドッキリは、2010年に配信されたもの。ドッキリは、コンサートのリハーサルの際に、滝沢がスタッフの手際の悪さにキレるところからスタート。もちろんこれも演技で、Snow Manに滝沢の機嫌の悪さを印象付けるためのもの。その流れで、曲の演出としてスタッフから渡されたアフロヘアのヅラを着用したSnow Manメンバーに、「曲の趣旨と違う」と滝沢が激怒。スタッフがフォローするのを遮って、「スタッフから指示されたらなんでもやるの？　自分たちで判断できないの？」とブチ切れて、現場から帰ってしまいます。滝沢の迫真の演技やあまりに理不尽な言いがかりに、ファンをも恐怖に陥れたドッキリ企画。いまなお覚えている人も多いのではないでしょうか。

そのせいか、今回の対談でも「でも、あのドッキリ企画をきっかけにオレたちのことを知ってくれたっていうファンの人、すごく多いんです」（佐久間大介）とのことで、滝沢も「じつは、そういう狙いもあったんだよ。ドッキリならSnow Manファンじゃない人も楽しんでもらえるだろうし、逆に見終えたあとには興味をもってもらえるんじゃないかってね」とニンマリ。

確かに、そもそも滝沢が怒るきっかけがないほど真面目にリハーサルに取り組むメンバーの姿や、理不尽な言いがかりにも「滝沢くんの言ったことは間違ってないよね」「（スタッフに）言われるままにやってたオレらもアレだし」と真摯に反省する姿、天井から「ドッキリ大成功」のプレートを持って降りてくる滝沢を確認して崩れ落ちながら号泣するメンバーの姿は、ファンの母性本能をくすぐり、親近感を抱かせる結果となりました。それが滝沢の狙いだとしたら、その手腕はさすがだと言わざるを得ません。

一方で、滝沢は今回の公演についても「ここ数年で『滝沢歌舞伎』と言えばSnow Manってイメージが定着してきたけど、今回は北山（宏光）と薮（宏太）が出るでしょ。Snow Manの見え方、見せ方にも変化が出ると思うんだ」「どうしたって、北山と薮が目立つシーンのほうが多くなるだろうし。そこにSnow Manが、どう食いついていくか？　ファンのコは不安もあるだろうけど、それ以上に期待もしてるはず」と彼らに課題を与えることも忘れません。さらにシンガポール公演に遠征するつもり満々のメンバーたちに、「オレにとってシンガポール公演は勝負の舞台になるんだから。出られることが当たり前だと思わないでほしいな」と向上心を煽っています。しかし次の瞬間、これがアイドル誌の取材ということを思い出したのか、「稽古場じゃ絶対しないような、マジメな話、しちゃったな（笑）」と我に返ったようで、こういった発言が表に出ること自体、珍しいことのよう。

『滝沢歌舞伎』東京公演も半分を過ぎ、各メディアの舞台レビューを見る限りは上々の評判。今回は、Snow Manがローラースケート＋“一昔前のアイドル”のような衣装で観客の度肝を抜いた、というファンのレポートもネット上で散見されており、北山や薮に埋もれることなく、その存在感を発揮しているようです。この演出ももしや滝沢の手腕によるもの!?　奇抜な出で立ちでファンの話題を集めたSnow Manがシンガポール公演にも出演できるのか、遠征メンバー発表が待ち遠しいですね。