来年2月6日に公開される、宮藤官九郎監督の新作映画『TOO YOUNG TO DIE！ 若くして死ぬ』で主役を演じる、TOKIO長瀬智也。先日、劇中のバンド「地獄図（ヘルズ）」の一員としてCDデビューを果たすことが明らかになった。

　これまでも、マイケル・ジャクソンの甥3人との「Tomoya with 3T」や、主演ドラマ『ムコ殿』（フジテレビ系）で演じた「桜庭裕一郎」名義でCDを発売してきた長瀬。そんな彼が、もう一つの顔を持っていることをご存じだろうか。それは「THE SISSY BARS」というバンドのヴォーカルだ。

　THE SISSY BARSはごく親しい仲間で2011年に結成されたもの。CDとして作品を発表するといった本格的なものではなく、クラブでライブをするといった遊びのような細く長く活動を続けていた。しかし、長瀬の熱狂的なファンの知るところになり、長瀬目当ての女性客が集まるようになったため、ここ数年は表に出ることはなかった。

　それが今年の4月に復活し、渋谷のクラブで行われたパーティーに登場。長瀬はマスクで顔を隠した格好だが、ネット上に残っている動画を見る限り、独特のハイトーンボイスで声の持ち主が長瀬だとわかってしまう。そしてその時の詳細が、「週刊女性」（主婦と生活社）7月28日号に掲載されてしまった。

　ここ数年は姿を隠していた「THE SISSY BARS」、なぜリスクを冒してまで復活したのか。それは件のパーティーが、バンドメンバーである滝沢伸介が社長を務めるファッションブランド主催のパーティーだったからだ。

　滝沢は「NEIGHBORHOOD」のデザイナーとして、ファッション業界ではかなりの有名人。彼のブログの紹介文によると、同ブランドは「モーターサイクルやカーカルチャー、ミリタリー等に影響を受け、それらのエッセンスをライフスタイルに落とし込む」といったテイストで、バイクやアメ車好きと知られる長瀬の好みと同じ。もともと長瀬も「NEIGHBORHOOD」の服を愛用しているといい、長瀬と滝沢は「LAND SNAIL RACING」というチームを組んでカスタムバイクのレースに出たほど親交が厚いのだ。

　デザイナーとして大きな成功を収めている滝沢だが、実は妻も有名人。30代女性向けのファッション誌「VERY」の看板モデル、滝沢眞規子こそその人だ。昨年の大みそかには、眞規子のインスタグラムに、カメラ目線でサムズアップする長瀬の写真がアップされ、「男性陣にはステーキを焼いてもらいました　さて、今からゆっくり紅白をみてお年越ししたいと思います！良いお年をお迎えください！」という文章が付けられた。前後の写真から読み取ると、この日は滝沢家で親しい友人を招いて忘年会をしていたようで、長瀬も『NHK紅白歌合戦』の出演前に顔を出したと思われる。それほどまでに、長瀬と滝沢は気の許せる仲間なのだろう。
　
　長瀬が地獄図デビューに寄せたコメントには、「地獄図（ヘルズ）のレコーディングは、ギターの神木（隆之介）くん、ドラムの（桐谷）健太くん、ベースの清野（菜名）さんとゲラゲラ笑いながら、真剣にやりました。僕が演じるキラーKのボーカルは、ロックなハイトーンボイス。グルーヴと役柄の気持ちを意識して、思いっきり歌いました」とあり、いつもと違った環境が長瀬に刺激を与えたよう。

　近年、TOKIOのサウンドを主導している長瀬には、音楽界からも「アイドルバンド」という存在以上の高い評価を得ている。それも、THE SISSY BARSといった「遊び」の場があるからかもしれない。CDデビューや単独のコンサートといった本格的な芸能活動は事務所との契約違反になってしまうので注意してほしいが、気の置けない仲間との時間をぜひ芸の肥やしにしてほしいものだ。