TOKIO松岡の女装が先行していた『家政夫のミタゾノ』、物語と情報のバランスが◎

2016.10.26

松岡昌宏

MABOのくさめの演技が女装に紛れていい感じ!

■『家政夫のミタゾノ』(テレビ朝日系、毎週金曜23時15分~)初回視聴率8.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)

 TOKIO松岡昌宏が、女装&家政夫に扮するという触れ込みで物議を醸していた問題作『家政夫のミタゾノ』。2011年のヒット作『家政婦のミタ』(日本テレビ系)のパロディと思われるタイトルも気になる本作は、10月21日に放映がスタート。オンエアの時間帯にはTwitterでトレンド入りするほどだったが、初回視聴率は8.2%とやや低調な数字だった。

 第1話は、都知事の小津鮫洋一郎(板尾創路)が家族と暮らす豪華な一軒家から幕を開ける。ある日、小津鮫家に新しい家政婦、花田えみり(清水富美加)と三田園薫(松岡昌宏)が派遣されてきた。小津家の人々はそれぞれプライドが高く、三田園たちには鼻持ちならない態度で接するが、突然の食事のメニュー変更にもなんなく応じ、コーヒーで汚れた小津鮫のシャツをあっという間にシミ抜きするなど、機転のきく三田園は一目置かれるように。

 一方で、小津鮫のもとには「次の都知事選の出馬を取り止めろ」と書かれた脅迫状が届いたり、使用人は決してのぞいてはならない開かずの間があったりと、小津鮫家にはさまざまな秘密がある様子。ある日、妻・清美(赤間麻里子)から小津鮫への届け物を頼まれた三田園がその中身をこっそり覗き見ると、それは30億円超えの不正献金の裏帳簿と思われるメモ帳だった。さらに運転手の代理で箱根の別荘へ小津鮫を送り届けた三田園は、愛人と思しき女性を目撃。次々と明らかになる小津鮫家の闇に、敏腕家政夫の三田園はどう対処するのか――?

 推理サスペンス的な要素を含むストーリーは『古畑任三郎』(フジテレビ系、1994年~)シリーズ、胸がすっきりするような勧善懲悪的なニュアンスは『半沢直樹』(TBS系、2013年)をも思わせる本作。ドラマの途中に三田園による“ミタゾノ マル秘家事テクニック”コーナーが入るなど、情報バラエティ的な目線で楽しめるのも新しい。そのためか、ネットでの声は「ミタゾノさん面白い(笑)」といったストレートなものが非常に多く、大部分の視聴者が肩肘張らずに楽しんでいたようだ。

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