堂本光一は「(KinKiのレパートリーに)応援ソングって、あんまりなくない?」という話の流れで、今回のシングルのイメージが固まったと語る。“夢を追う人の背中を押す”というのが応援ソングのオーソドックスなスタイルだが、今回の作品はタイトル通り“「頑張れば夢は叶う」みたいな曲ではない”とキッパリ。そして「観るもの、聴くものは受け取る側次第だから。だから、メッセージソングとか応援歌って大々的にいうのもあまり好きじゃないんだよね。シングルのコンセプト上、そういう話し方をしているけど」とも。過去のインタビューでも“自分のメッセージをお客さんに押し付けたくない”と語っていた光一らしい、ブレないコメントでもある。
また“レコーディングのときはリスナーを意識する?”という質問に、「基本的には自分に向けて歌うほうが多いかもしれない、どの歌も。だから、パッと明るくならないんだろうね。誰かを励ます感じではなくて、曲の中にいる自分に対して歌っているというか」と、相変わらずストイックな回答。不器用すぎるほどの誠実さが、“「頑張れば夢は叶う」みたいな曲ではない”というコンセプトにつながっているのだろう。
一方で今の時代と応援歌の関係を分析していたのが堂本剛。「応援の仕方も難しい時代ですよね。励まし方や背中の押し方、勇気づけ方が難しい時代に、応援ソングというテーマを掲げて、1つの作品を出すのは、ある意味KinKi Kidsらしいのかも」と、今回のシングルについて語っている。そのKinKiらしいという理由を「KinKi Kids自体がジャニーズっぽくないし、ジャニーズの歴史の中では本当に変わってるというか、色が違うんですよね。だから、あえて重たいテーマに捉えられがちなテーマの曲も出せるんでしょうね」と説明している。
そして「俺も光一も夢には興味がないから(笑)」「夢を見てるだけの状態には興味がないっていうことですね。見るんやったら叶えたい」と、光一とは違う角度から、ありがちな応援ソングをバッサリ。なおかつ、自分たちの過去の楽曲を振り返って「(今の)僕ら、頑張って『永遠のBLOODS』くらいのテンション感だと思う。『フラワー』みたいなあそこまでの明るさは、今は振り絞らないと自分の中にはないもんね」と、自らの代表曲をもバッサリ!
今の自分たちが納得できる、ある意味ウソのない応援ソングを満を持してリリースしたKinKi Kids。ちなみに“長い付き合いの中で相方に応援されたことは?”という読者の質問に対する「ドラマ『33分探偵』(フジテレビ系、2008年)を撮ってた頃かな、これから光一くんのとこに行くっていう人を捕まえて、ボケで“舞台頑張ってください”って書いた手紙を渡して。その後“ドラマ頑張ってください”って返事が返ってきた」という剛の回答も、なんとも“らしさ”を感じさせる。このほか最近のプライベートについてなど、気になる質問に2人が答えているので、ぜひ誌面でチェックしてみてほしい。
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