そして最後は、グループ最年長の北山宏光。実はこの企画の冒頭で、「この中で1人だけ、マジメでピュアで正直な人間が、1人だけいます」と中居が明かしていたのだが、それが北山だったのだ。中居は「催眠療法を体験してもらいたい」と言って“偽催眠術師”を呼び、北山に催眠術をかけてもらう。しかし、“偽催眠術師”が催眠をかけても、困惑の表情を浮かべるばかりの北山。「キュウリが甘く感じる」という催眠をかけられた際には、「甘いですか？」と聞かれても、「キュウリです！」とキッパリ。北山はキスマイで唯一“ヤラセ”に加担せず、素直で正直なリアクションしかしなかったのだ。そんな様子には、中居からついつい苦笑が漏れていた。

　実は中居が北山に仕掛けたドッキリは、SMAPの冠番組『SMAP×SMAP』（フジテレビ系）内で起こった、草なぎ剛のエピソードが元になったとか。イスと机で首と足首だけを支えられた状態で、体が固くなる催眠術をかけられた草なぎの上に、中居と香取慎吾が乗ったそうなのだが、この時草なぎは催眠術にかかっていなかったよう。しかし草なぎは、企画を潰すわけにはいかないと思ったのか「おりゃあー！」と気合いを入れて、催眠術に“かかっているフリ”をしていたとのこと。突然飛び出した“SMAP話”には、「オチは剛だったのかよ！」「さすが中居さん、メンバー大好きだね～」「結局SMAPの話したかっただけじゃん（笑）」と、SMAPファンもキスマイファンもほっこりしていたようだ。

　中居の目論見どおりに“ヤラセ”に手を染めてしまったキスマイだが、これも番組のことや、中居からの“感謝”を台無しにしてはいけないという思いがあったが故の行動だったはず。ドッキリを仕掛けた中居本人も、「みなさんが懸命にされた優しさには、触れることができたんで、それはよかったです」と評していた。ヤラセに加担しなかった北山も含め、このドッキリ企画を通じ、メンバーの真面目さやひたむきさが引き出されていた。