木村拓哉主演で秋に放送予定のドラマ『南極大陸』の記事が『日刊ゲンダイ』(5月12日付)に出ています。
『JINー仁ー』が好調の綾瀬はるかが、断りきれずに嫌々共演を引き受けたという話です。
綾瀬と木村は09年に「MR.BRAIN」(TBS)でコンビを組んだ。木村はよほど綾瀬とウマが合ったのか、その後、フジの〝月9″「月の恋人」と映画「ヤマト」でも相手役に指名。だが、綾瀬側がいずれも丁重に断ったという。キムタクとの“共倒れ”を懸念したためだ。
「芸能界ではすでに“キムタク神話”は崩壊しています。『月の恋人』のヒロインを選ぶ際は綾瀬だけではなく、宮崎あおい、佐々木希らも逃げたそうです。ドラマがヒットすれば木村の手柄ですが、コケれば女優に責任転嫁される。女優たちはそれを嫌っているのです」(芸能関係者)
実際、キムタクがブレークして以来、初めて平均視聴率が20%を切った「月の恋人」(16%台)でヒロインを務めた篠原涼子もリン・チーリンも最近はほとんど鬼かけない。今度の「南極大陸」も「月の恋人」みたいにならないとも限らない。
篠原涼子やリン・チーリンの仕事がないことについて、『月の恋人』の視聴率が原因という客観的な因果関係などないし、もしあったとしても、番組の評価の責任を出演者が求められるのはある意味当然で、いずれにしてもキムタクに責任を押しつけるこの記事は、いささか強引というか、“お門違い”という気がします。
『南極大陸』は10億円以上の制作費を投じて『華麗なる一族』以来となる30%超えを狙っていますから、相当豪華な出演者の顔ぶれになることが予想され、出演者としてその一員に加えられるのはむしろ光栄なはずです。
問題なのはやはり、かつての木村拓哉主演ドラマの実績から、「キムタク神話」なるものができあがり、それをマスコミに期待されるために、「高視聴率で当たり前、そうでなければボロクソ」という高いハードルが、出演する女優にとってプレッシャーになってしまっているのではないでしょうか。
元巨人の江川卓氏が現役時代、「今の15勝は昔の20勝に匹敵する」といいましたが、地上波のワンクールドラマも、今は視聴率15%とれれば御の字という時代です。その意味で、今回の「30%超え」というTBSの狙いは、現場にとっては大変厳しい“ノルマ”だと思います。
もっとも、北海道ロケの様子では、木村もスタッフも頑張っており、とくに木村は映画『南極物語』を観た幼少時の夢が実現したと大変な張り切りようです。数字はもちろん大切ですが、数字は結果としてついてくる、という気持ちで、のびのびといい仕事をしてもらいたいものです。
『Jマニア120』特集記事では、SMAPが東日本大震災とどう向き合ったかが書かれています。
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