――ジャニーズアイドルといえども、やっぱり一人の男。思わずポロリと漏らした発言から、彼らの素の顔が見えるかも!?
■今回の発言者
加藤シゲアキ(NEWS)
「ジャニーズ辞めようと思ってました」
6月1日に短編集『傘をもたない蟻たちは』(KADOKAWA)を上梓し、最近は小説家としての露出も増えているNEWS加藤シゲアキ。グループでの加藤は、手越祐也や小山慶一郎らしゃべり担当の陰に隠れ、控えめな印象が定着している。グループでの役割と認識しているからなのか、はたまた計算なのかは謎だが、実は加藤、ラジオ番組や雑誌など個人で話すメディアでは結構ぶっちゃけ発言を連発するタイプなのだ。
そんな加藤が、8日放送の『SCHOOL OF LOCK!』(TOKYO FM系)にゲスト出演、期待通り本領を発揮した。この番組は、“とーやま校長”と“あしざわ教頭”がパーソナリティを務め、リスナーを“生徒”、ゲストのことを“先生”と呼び、“生徒”に寄り添ったトークで中高生を中心に人気を誇っている。“先生”として出演した加藤は、発売直後の短編小説本の内容にリンクさせながら“生徒”の相談に乗っていく。
“10代のころどんな葛藤があった?”という質問に、「葛藤してましたよ~」と答えたのをきっかけに自身の10代を振り返っていく。ジャニーズに入ったのは11歳、デビューが16歳だった加藤。まさに“生徒”と同じ世代のころを思い出し、真摯に答えていく。「デビューするまでは、ユニットの中ではわりと目立つタイプだったんですよ。デビューしたら、1番手2番手のヤツをかき集めてグループをつくったので、急に一番後ろになって、バックダンサーみたいになって……オレはどうしていくべきなんだろう? って」と、突然の環境の変化に戸惑ったそう。
「プライドはその時全部壊れましたよ。中学生のプライドなんてガラスですからね……。だから10代のころオレは、ジャニーズ辞めようと思ってました。9人いたメンバーみんな僕よりすごいと思ってましたから、オレのせいで個性を殺したらダメ、って。あれよあれよとメンバーが減ってしまって、気付いたら(辞める)タイミングも逃してましたし、仕事は好きだしなあと思ってたら、こうなってました」「(原動力は)惰性だったんじゃないかと思うけど、やっぱり仕事は好きだったんです。高3で書く仕事が増えて、書くことで褒められるようになった。褒められることに出会って、自信を少しずつ取り戻したんです」と、“アイデンティティ確立”に悩んだ日々を実直に振り返り、そしてそれを乗り越える術を生徒たちに語りかけていく。
さらに、「書くことは嫌いだった。国語の成績が一番悪かったんです。でも大学に行ったら論文を書かなきゃいけないじゃないですか。これ、書けないなって思って、(略)国語表現という授業を選択したら、それが想像力をかきたてる授業だったんです。その成績がよくて、オレ、意外に書くの向いてるかも? と気づいた。(公式携帯サイトの)ジャニーズwebでの連載も好評で、あれよあれよとコラボやエッセイも決まり、最終的に小説につながっていくという……。だから、苦手と思っていることなんて大したことなくて、勝手に自分が決めてるだけであんまり意味がない。嫌いなことが、気づいたらいまや……(小説家としての自分がいる)」と自身を例に、10代に向けてエールを送っている。
アイドルとしても人間としても一皮むけた“シゲ先生”。そんな彼の話はきっと、ラジオの向こう側にいる、思春期真っ只中の“生徒”たちに力を与えたに違いない。
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