■『怪盗 山猫』(日本テレビ系、毎週土曜21時~)初回視聴率14.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)
KAT-TUN亀梨和也主演のドラマ『怪盗 山猫』(日本テレビ系)が1月16日に初回を迎えた。作家・神永学の『怪盗探偵 山猫』シリーズ(KADOKAWA)が原作で、神永の小説が映像化されるのは今回が初。亀梨のファンはもちろん、原作ファンからも注目を集めていた今作だが、初回視聴率は14.3%と好発進となった。
亀梨演じる盗みの天才・山猫が、大男から殴る蹴るの暴行を受けながら、気が触れたように『武士道』の一節を読み上げるという衝撃的なシーンから物語はスタート。トラックで輸送される道中、山猫は大男らに反撃し、脱走を試みる。
3年後、山猫は、世界平和を掲げながら裏で“振り込め詐欺”を行う青年政治団体『シャイニング・ピース』を狙う。オフィスに潜入し、悪事の証拠となるデータを盗もうとするが、何者かにデータを消去され、阻止されてしまう。解除したはずのセキュリティーまで復旧し、山猫が忍び込んだオフィスを警察官が囲む。万事休すと思われたが、山猫は棚の向こうに隠されていた金庫を見つけ、警察官が来るすんでのところで金を盗み出すことに成功。華麗に逃げ去ってしまうのだった。
計画の邪魔をしたのは“魔王”と呼ばれる天才ハッカーだと見当をつけた山猫は、その正体を知る雑誌記者の勝村英男(成宮寛貴)に接近し、女子高生の高杉真央(広瀬すず)が魔王であると聞き出す。勝村によると、真央は父親が社長を務める名簿会社『フロンティアデータバンク』に、ハッキングで盗んだ顧客情報を渡しているのだそう。それを聞いた山猫は、「宣戦布告に来た」と真央の前に現れ、フロンティアデータバンクから金を盗むと宣言。そして、宣言通り金を盗むことができたら、言うことを聞くよう真央へ一方的に告げ、山猫はその場から立ち去ってしまう。そして山猫はフロンティアデータバンクへ忍び込み……。
冒頭のアクションシーンに加え、初回のハイライトである真央との怒鳴り合いでは迫真の演技を見せた亀梨。放送終了後、ネット上には「亀梨くんのキャラがはまってて、最後まで飽きずに見られた」「広瀬すずの目の演技がすばらしい」「亀ちゃんとすずちゃんの演技のぶつかり合いに鳥肌がたった」など、出演者の好演を評価する意見が多く見受けられた。亀梨・成宮・広瀬は全員初共演だが、それを感じさせない息の合った演技から「亀梨と成宮のコンビがすごいしっくりくる」という声も。
しかしその一方で、「内容が重いのか軽いのか中途半端な演出」「既視感のぬぐえないありがちな話だった」という声もあり、ドラマとしての評価はいまひとつ。“ありがち”を今後どのように裏切ってくれるのか、それがヒットの鍵となりそうだ。
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