おまけに、当時は東京に出てきたばかりでお金がなく、洋服は上京時に着ていたオーバーオールで過ごしていたそう。「白いオーバーオールが黒くなるまで着てた」と語り、メンバーの中ではオーバーオール姿が彼のトレードマークとして認識されているのだとか。

　また、小さいころに両親が離婚。母子家庭で育ったことに話が及ぶと、岡田は「寂しかったです。当時は」と正直な気持ちを吐露。岡田の母は自宅でピアノを教えていたそうで、ピアノの音で「最近、調子がいいんだろうな」と母の様子を気にしていたというから、母への愛情が、一人東京で慣れないアイドル活動に苦戦する岡田を鼓舞していたというのは想像に難くない。

　番組中でのいくつかの発言を集めただけでも、14、15歳の少年がいかに孤独で苦労を重ねてきたかがしのばれる。同時に、それが岡田がふとした瞬間に見せる憂いや色気となり、俳優としての成長を助けた。日本アカデミー賞の最優秀主演男優賞と最優秀助演男優賞を同時受賞した彼に、もう誰も「レベルが足りない」とはいわないだろう。