しかし小原は、人気絶頂の中、学業への専念を理由にJr.からの卒業を発表。2000年にJr.のみで公演が行われた3大ドームツアーにて卒業が発表され、同公演の最終日には、小原の“卒業セレモニー”が行われた。Jr.の退所に際しては、事務所から正式な発表があることすら稀という状況の中で、この扱いは異例中の異例。そんなことから、小原は“伝説のジャニーズJr.”として、ジャニーズファンに語り継がれる存在となっている。

　芸能界から引退し、小原は一般人として大手広告代理店に就職。それから彼の姿を表舞台で見ることはなかったが、10年に放送されたバラエティ番組『A-Studio』（TBS系）に嵐・二宮和也が出演した際、なんと小原が写真とコメントでテレビに登場。Jr.時代を彷彿とさせる華々しい姿で、かつてのファンを大いに喜ばせていた。

　そんな小原が、今回再び演じることとなるキイチは、光一演じるヤマトの親友。小原は、『ぼくらの勇気 未満都市 2017』の公式サイトに「プロデューサーさんから話を聞いた時は驚きましたが、KinKi Kidsさんの記念すべき20周年に少しでも貢献できればと、出演を決意しました」と、KinKi Kidsへの思いから、出演を決めたとコメントを寄せている。また、「演技は久しぶりでとても緊張していますが、みなさん温かい目で見守っていただければ幸いです」との“お願い”も。とはいえ、約17年ぶりとなる小原の演技には、期待せざるを得ないだろう。

　26日に放送された『スッキリ！』（同）では、KinKi Kidsからのコメントが紹介された。剛はドラマ撮影当時、小原と特に仲良くしていたようで、「進路を迷ってはったんですよ。どうしようか、未来をね。それを相談受けて、今は立派に働いてるから、良かったなと思ってたんですよ」と現況への思いを明かしていた。さらに今回、衣装合わせの際に小原と顔を合わせたが、「向こうは多分『おー！　裕貴！』みたいなことを想定してたみたいなんですけど、『おう』って言っただけなんですよ」とぶっちゃけ。光一から「もうちょっとそこは言った方が良かったんちゃう？」と、苦笑まじりのツッコミが入っていた。

　剛が小原に“塩対応”だったのには理由があるらしく、「20年っていう距離はすごくあるんですけど、『おう』ぐらいで終わっちゃうもんだな」と、当時の付き合いの密度が濃かったため、20年という時の経過を感じなかったと語っていた。ドラマの中でのヤマトやタケルらは、一体どのような20年を生き、何を感じているのだろうか。小原の出演という“サプライズ”が起こったことで、ファンの期待はさらに高まっている。