■作品の評価

　夏井いつき先生はまず、題材となる写真の中に自分が入ったかのような、リアルな場面を想像したことを絶賛。俳句の知識だけでなく、想像力を働かせないと“籐椅子”という季語に出会えないと力説し、横尾の句を「瑞々しい句」と高く評価していた。しかし、「籐椅子」が必ずしも寝そべって使うものではないため、「脚もと」という表記だと、籐椅子の脚だと思われてしまいかねないということで、言葉選びを指摘。「読む人が間違った読み方をしないように、丁寧に言葉を押さえておく」ことをアドバイスされていた。

　「籐椅子」に代わり、傍題（主たる季語にまつわる季語）である「籐寝椅子」を使うことにより、寝ていることを表現。また、「脚もと」を「あしもと」とわかりやすくひらがなで表記するよう夏井先生の手が入り、「籐寝椅子の　あしもとにある　水平線」となった。多少の手直しはあったものの、「ここまでやると、今日はあなたが1位だったかも」「この感覚は素晴らしいですよ！」と、横尾の持ち前のセンスが高く評価されていた。

■結果

　大激戦の炎帝戦において、横尾は堂々の4位を獲得。横尾への対抗心から、放送中ずっと憎まれ口を叩いていた千賀も、横尾の句を見るやいなや「こういう句を書けるってのは、本当素晴らしい。なんかあったら、教えていただけたら」と、急に態度を変えて尊敬の眼差しを向けていた。千賀だけでなく、同番組で俳句に挑戦する他のキスマイメンバーからも目標とされている横尾には、ぜひ今後も研鑽を重ね、アイドル界にとどまらず、“芸能界の俳句王”として君臨してもらいたいものだ。

＊＊＊『プレバト!!』とは……複数の芸能人・著名人が特定のテーマにそって、俳句や生け花、水彩画などの才能を競う番組。毎週20％に迫る高視聴率を記録している同番組には、Kis-My-Ft2、Sexy Zone、A.B.C-Zなどのジャニーズアイドルも出演しており、多彩な才能を発揮し（または発揮できず）、番組を盛り上げている。

　この番組では評価の基準として、「才能アリ」「凡人」「才能ナシ」と3つのランクが設けられ、その道のプロが作品をジャッジする。また、「才能アリ」の評価を受けた中でも特に優れた成績を残した人は、「特待生」へと“昇格”する。「特待生」はさらに「5級～1級」「名人」そして最高位の「師範」と細かく分けられ、スキルアップを目指している。