そうなってくると心配なのが、やはりデビューできなかった場合。大学を卒業している藤ヶ谷だが、周囲が就活を始めたり、父親から「そろそろ真剣に考えろ」と言われるなど、実際は相当な焦りもあったようだ。「なんでここまでがんばれたの？」と国分の質問が飛ぶと、転機となったのが嵐のコンサートでバックについた時だと回答。「嵐のファンが僕らJr.に“ありがとう”と言ってくれたのがすごくうれしくて、（オレも）幸せを与える方になりたいと思った」と、アイドルの手本のような回答の藤ヶ谷に、「へぇ～！」「すげぇな！」と感心しきり。近藤真彦、東山紀之と、ジャニーズ内でも特に縦社会に厳しいメンバーがそろうメンバーと仲のいい松岡昌宏に「オレ（藤ヶ谷に）敬語使おうかな」とまで言わしめていた。

　どこまでも真面目な藤ヶ谷だが、ファンとしてはすでに知っているエピソードが多かったよう。TOKIOとの共演を喜ぶ一方、天然エピソードがキスマイファン以外に伝わらなかったことに悔しい思いをしていたようだ。
（文＝吉本あや／ライター）